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河内長野市指定無形民俗文化財

松明立神事

秋祭りの半月前から松明の資材を、境内に集められます。資材は、割竹、芯用の松の丸太(直径15cm、長さ5〜6mほど)、木の枝葉、藤蔓、藁、縄などです。
 早朝から當家(頭家)をはじめとして氏子の人たち25人ほどの手で、神社の境内で松明がつくられました。(2023年10月上旬取材)。>> 続きを読む...
割竹と縄でおよそ縦4m、横5mほどの纂を編みます。これが松明の外側になります。編んだ纂を広げた上に木の枝葉、竹の切れ端などを置きます(円柱状に巻く際の内側となる部分です)。さらにこの上の真ん中に松明の芯となる松の丸太を置きます。そして丸太を中心にして、のり巻きを作る要領で纂を丸く巻いていきます。円柱状に巻き終わると綱3本で直径1.5mぐらいまで巻き締めた上で、割竹で8ヶ所、藤蔓で4ヶ所締めくくります(閏年では13ヶ所でうち藤蔓は5ヶ所)。そして、縄を松の芯にかけ、これをさらに三方向の竹・藤蔓帯にかけながら下におろして止めます。このようにして作った松明の本体(直径:約1.5m、高さ:約5m)の上部をクレーンでつり上げ、あらかじめ掘った穴に入れて直立させます。この回りに土を入れて埋め戻して固定します。直立した本体の上部に祈願御串を入れ、その上に稻藁を積み上げ、さらに広げた番傘を立てかけて支柱にくくり付けられます。そして、本体の三方の側面に竹で作った鏑矢を模したものを差し込んで大松明が完成します。
 ここで祈願御串を松明に入れるのは氏子の方々の厄除け・健康・願いごとを祈願するためと考えられます。また開いた番傘を立てかけるのは禍よけと言う意味があるそうです。
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松明の外側の纂の編んでいる様子閉じる
松明の中身を入れている様子閉じる
松明を作っている様子閉じる
作った松明の本体を立てている様子閉じる
松明の上部に祈願御串を入れ、稻藁を積み上げ番傘を取り付けている様子閉じる