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涅槃会

高向にある上町集会場(元地福寺跡)で、毎年彼岸の日に地域の地蔵講の女性たちが中心になって、里帰りした涅槃図を掛けてお祀りされています。
涅槃図を掲げてお釈迦さまへ、今も昔ながらに報恩供養する習わしは、春ごととして高向地域でふるくから脈々として受け継がれて、今も熱心に行われています。
(2010年3月中旬取材)。>> 続きを読む...

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集会場には、御本尊の諸仏、涅槃図の他に曼荼羅、四国八十八ケ所霊場朱印図、西国三十三ケ所観音霊場朱印図が掛けられ、お花をいけお供えをされます。ある女性の導師のもと鉦を叩きながら集まった人たちが唱和して般若心経や観音経、真言、御詠歌などのお経をあげられます。都会化して季節観の薄れゆく今日でも、当地では年中行事の農事暦としてのよき昔ながらの習わしとして伝承されている行事です。
 涅槃図はお釈迦さまのご臨終のおすがたを表現したものです。 四方を沙羅双樹に囲まれた宝台に、北を枕に横臥するお釈迦さまを取り囲み、 悲嘆にくれる諸菩薩、 仏弟子や眷属、鳥獣が描かれています。
涅槃会とは、お釈迦さまの入滅(亡くなられた)された旧暦2月15日に行われる法要のことです。この日に「仏涅槃図」が掛けられ、「涅槃教」やお釈迦さま最後の説法である「遺教経(ゆいきょうぎょう)」を読誦して報恩供養を行われます。
  「涅槃」とは、 サンスクリット語で″ ニルヴァーナ″ といい「吹き消すこと」を意味します。煩悩の炎を吹き消し、 さとりを開いた状態のことで、 一般には、 お釈迦さまの入滅をさすことばとしても使われています。お釈迦さまはクシナガラにある沙羅双樹(さらそうじゅ)のもとで八十歳の生涯を終えました。
 また、一般には亡くなることによって涅槃の境地と考えられがちですが、 お釈迦さまの教えは私達にこの世で悟りを開き、 涅槃の安らぎを得させようとしたものです。 心が本来の自由を獲得した境地が涅槃とされています。
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