涅槃会
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小深


涅槃会の模様   お釈迦さんの入滅の日である旧暦2月15日を涅槃といい、河内長野市域で以前は一般的に炒り豆や団子を作って仏さんに供えるところが多かったようです。
 小深地域では、以前は各家でおむすびを握り行者堂に持ち寄ってお供えをし、その場所で集まった地域の人たちで会食して涅槃会を行いました。また供えた餅を参拝者に振る舞うため餅まきをしました。この餅は、米を粉にひいて臼でついて作られ餅に色粉を入れて色餅にしたもので梅、花、新香、空豆などに細工を凝らしたり、丸餅にしたりしたものでした。
 今は簡略化されましたが、地域の観音講の人たちが中心となって涅槃会が営まれます。天狗堂の集会所に安置された大日如来を開帳し、色とりどりの丸餅や果物、お菓子などがたくさん供えられ、観音講の人たちにより御詠歌や般若心経などを唱和されます。この唱和が終わる頃には地域の子供達が集会所に集まって来ます。そして大日さんの前の広間で観音講の人たちと子供達に対して、お供えの餅、お菓子、果物などが撒かれます。この餅まき(お供え撒き)は畳敷の広間で行われます。室内の四隅から内側に向かって撒かれます。お詣りの人たちは、座位で撒かれたものを拾うのです。
 このように、大日如来をお祀りし、そのご加護を願う仏事です。また、この大日如来は耳の病を治すありがたい仏様として信仰されてきました。
 この涅槃会は農耕を行う時期の目安とされています。この時分から本格的に農作業が始まる時季とされ農事暦とも符合する日でもあり、昔から地域の人々により伝承されています(2008年3月下旬取材)。
涅槃会の模様 室内で行われる餅まき 室内で行われる餅まき 室内で行われる餅まき 室内で行われる餅まき
(写真に触れると大きくなり説明が出ます)